〇〇県で地震があったみたい…うちには何も防災グッズがないから買っておかなきゃ!
ちょっと待って!備える気持ちは大切だけど、防災グッズをそろえる前に知っておいて欲しいことがあるんだ!
防災グッズは大切です。
しかし、やみくもの備えてしまっては、せっかくの備えが無駄になってしまったり、避難時に邪魔になってしまうこともあります。
大切なことはあなたとあなたの家族にあった備えをしていくことです。
本記事では
- 備えの段階
- 誰と避難するか
- 住んでる場所の特性
- 防災グッズ見直しのポイント
といった段階別に伝えていきます。
これを読めば、備えのきほんの「き」が身につくことは間違いありません。
【備えの段階】0次・1次・2次の備えを知ろう
備えと聞くと防災バックや備蓄が思い浮かぶ人が多いかもしれません。
兵庫県にある「人と防災未来センター」によると、非常用の減災グッズは、0次・1次・2次に分けられており、1次を基本に0次・2次に備えるようになっています。
1次の備え
1次の備えとは緊急時にすぐに持ち出して避難できる最低限の備えを言います。
最低限とは3日乗り切れるものだと思ってください。
防災バックがこの1次の備えと思ってくれたらいいよ。
市販の非常用持ち出しバックは様々なものが入っていて、便利です。
しかし、ものが多ければ多いほど、バックは重くなります。
災害時はいつもと状況が違います。
重いことはかなりのデメリットになります。
備えは各個人・家庭によって中身が変わります。
避難した時に困らないことは重要ですが、災害時優先すべきは何よりも命です。
それぞれ必要なものはまた説明しますが、1次の備えで最も大切ことは
自分が持って、安全に避難所まで行ける重さであることです。
2次の備え
2次の備えとは【備蓄】です。
避難生活が数日〜数週間になっても、対応できるように考えて備えていきましょう。
避難には2種類あります。
- 自宅が使えない避難所への避難
- 自宅が使える在宅避難
どちらの避難になるかは災害によって違います。
しかし、どちらになるにしろ家族全員となるとかなりの量になります。
持ち出す場合、普段使うリュックサックでは入りきらないでしょう。
また、持っていく道も普段のように歩きやすい状態であるとは限りません。
長期の旅行用のバックやアウトドアワゴンなどで運ぶことをオススメします。
また、2次の備えで大事なことは、自宅が万が一、倒壊等の被害にあっても取り出せるようにしておくことです。
玄関収納や、物置やガレージといった壊れにくい、出しやすい場所になるべくおくようにしましょう。
さらに、できるなら頑丈な入れ物に入れて保管してください。
防災備蓄をまとめてる近くには、持ち出し用のバック等を置いておくのを忘れないようにしてね。
災害はいつ来るか分かりません。
そのため、いざと言う時にせっかく備蓄しているものが使えないなんてことも起こってしまいます。
防災講話でも伝えているのは、ローリングストックです。
備蓄として備えながらも、日常で食べるもの、使うものを多めに備えながら、新しいものに変えていく備蓄方法です。
各家庭の状況やあなたの性格によって、ローリングストックのやり方は変わりますので、ローリングストックの基本的なやり方は別記事で説明します。
消防署では防災備蓄の期限が近くなると、防災訓練で市民の方に配ったりして、使ってみてもらったりしてるよ。
0次の備え
0次の備えとは、普段から持ち歩いておく備えのこといいます。
1次・2次の備えに比べるとやってる人は少ないかもしれないね。
でも実際どこで災害に遭うか分からないから、備え方を知って欲しいな。
家にいる時ばかりに災害が起こるとは限りません。
そのため、外出先でも困らないように、普段持ち歩くバック等に防災グッズを入れておくことで、万が一の時の助けになります。
しかし、いつ起こるか分からない災害のために、普段から大量に防災グッズを持っておくのは難しいですよね。
なので、なるべくコンパクトに最低限のものだけを入れておくようにしてください。
バックもいつも同じのを使うとも限らないですし、バッグの中で散らばってしまって、使いたいものが出せないとかになると、持ち歩くのが嫌になる場合もあるでしょう。
普段バックを持ち歩かず、車での移動のメインの人もいるでしょう。
そんな人は車の中に防災グッズを備えておくのも有効な手段です。
0次の備えは基本的に1人の時のためのものになります。
そのため
- 男性・女性
- 大人・子供
- 夏・冬
状況によって、入れるものが違ったり、入れ替えが必要だったりします。
子供にも1人で行動できるようになれば、0次の備えは持たせるようにしましょう。
子供のための備えは、子供と一緒に使い方を話しながら準備をしよう。
その時に、もしもの場合の話もしておいてね。
0次の備えの具体的な中身については別記事で紹介します。
何から手をつけていいか分からないという人は、まずは1次の備えから考えてみてください。
1次の備えでのグッズを中心に2次、0次と備えていきましょう。
特に0次の備えをしてる人は少ないですが、命を守るために重要です。
パパママと子供にとって最低限の防災グッズ
1から自分で防災バックを作り上げていくのは難しいかもしれません。
そう言った場合は市販されている防災バックを1つ買ってしまいましょう。
それを基準に、家族構成やあなたの状態で、防災バックの中身をカスタマイズしていくことをオススメします。
家族やあなたの状態としては、
- 赤ちゃんがいる
- 妊娠している
- 双子の子供がいる
- 精神的・身体的に配慮が必要な子供がいる
などなど、それぞれの家族によってベストな防災グッズを増やしたり、減らしたりしてください。
例えば、赤ちゃんがいるなら
通常の備えとは別に
- 母子手帳
- おむつ・お尻ふき
- ミルク
- 抱っこ紐
- ガーゼ
などが必要になってくるでしょう。
最近は自治体で防災のしおりを配ってるところもあるから見てみて欲しいな。
でも、必要なものをのせすぎてるから注意は必要だよ。
災害発生時、誰と避難するのか?
災害が起こった時、あなたは誰と逃げることになりますか?
いろんなパターンがあるでしょう。
- 家族が全員がそろっている
- パパがいなくてママと子供
- ママがいなくてパパと子供
- 保育園や幼稚園に子供が行っている
などなどいろんな状況が考えられます。
複数の大人がいれば、安心感もあり、避難グッズもしっかり持っていけるでしょう。
しかし、あなたと子どもだけの場合は…
避難するために防災バック(1次の備え)を持って、さらに子供を守りながらの避難になります。
1人で複数の防災グッズを持ち出すのは困難です。
大人のバックで子供もまかなえるような準備をしておく必要があります。
子供との避難
子供の避難は年齢や人数、子供の特性により難易度が変わってきます。
- 抱っこが必要な子供
- 手を繋ぐ必要がある子供
- 子供が複数いる
- 精神的・身体的に配慮が必要な子供がいる
など子供といっても、家庭により一括りにするのは難しいです。
小学校高学年ぐらいになれば、手を繋ぐ必要はないかもしれませんが、基本的には手を繋いで避難する必要があるでしょう。
さらに、危険な中での避難になる可能性もあるので、荷物は両手が使える形で用意しておく必要があります。
小学校に通っていない乳幼児は抱っこ紐を使いましょう。
抱っこ紐を使うときは、おんぶではなく抱っこスタイルにしてください。
背中はどうしても無防備になりがちです。
消防士の現場活動ではボンベを背負いますが、意識していてもボンベが何かにぶつけるなんてことはよくあるよ。
それだけ背中は無防備になりやすいので、背中よりお腹に抱えるようにしてあげてね。
災害でいつもと違う状況、パパママの心情としては、荷物もあって、歩けるなら歩いて欲しいという気持ちになるかもしれません。
危険度にもよりますが、体が密着していることで子供の不安は軽減されます。
年子や双子の場合は、2人を抱っこというわけにはいかないので、だっことおんぶ両方で対応してください。
その際は、特に先ほど伝えたように背中側が無防備になりやすいので注意。
状況によっては子供だけではなく
- 高齢の家族との避難
- ペットを連れた避難
といった家庭もあるでしょう。
各家庭によって備えが必要になります。
それぞれの状況にあった、詳細な記事は別で説明します。
災害時の住まいの危険度・特性を知っておこう
誰と避難するかと同時に、あなたの住む地域・住んでいる場所が災害時にどうなるのかを知っておく必要があります。
1人だとしても大切ですが、パパママは子供を守るためには重要なことになります。
まずやっておくことは、
ハザードマップの確認
は必ずしてください。
ハザードマップは住んでいる自治体の役所や地域センターなどで配布されています。
またハザードマップポータルといったサイトもあるのでそちらから、住まいの地域の検索をおこなってください。
特に注意が必要なのは
- 山の近く
- 海や川の近く
です。
素早い避難が必要になる可能性が高くなります。
その他の地域でも、油断は禁物です。
山の近くに住んでいる人
山の近くで危険なことは土砂災害です。
土砂災害は、一部の地域に限定されることもあり、避難した方がいいかどうかの情報が入るのが遅くなる可能性もあります。
二次災害が起こりうる地震や豪雨の場合、自分の住んでいる地域の情報を必ず確認するようにし、早めに避難してください。
土砂災害は、素早い避難が必要となります。
防災バックは最低限にして、避難をなにより優先してください。
基本的に災害時に車の利用はオススメしていませんが、土砂災害時は危険地域から素早く避難が重要なので、車の避難も選択肢として、考えておきましょう。
そのため、山の近くに住んでいる人は、車に防災グッズの保管も有効です。
子供連れだと避難に時間がかかるから早めに行動してね!
海や川の近くに住んでいる人
海や川の近くで危険なことは、津波や冠水といった水害です。
水害時の避難は、雨の中での避難になる可能性が高いでしょう。
雨での避難で大切なことは
- 杖や傘、棒といった、雨の中、道を確認できるものを用意しておく(傘はささない)
- レインコートを家族分用意しておく
- 脱げにくい靴を履く(長靴は✖️)
- 防水リュックを背負う
雨の中での避難は、通常より困難です。
子供がいる場合は、なおさら難しくなるので、土砂災害同様に、荷物は最小限にし、安全を確保するために、杖などを使わないといけないことになるので、両手が使えるようにしておきましょう。
冠水してる道を歩くのは大人でも難しいよ。
小さい子はまず歩けないし、怖がると思っててね。
避難を優先して、荷物は軽くしておいて。
住まいが浸水する可能性もあるので、貴重品や備蓄品は高い位置に移すことも必要です。
防災グッズの見直しのポイント
防災グッズは定期的に見直さなければ、いざというときに役に立ちません。
用意して一度も見直したことがない人も、防災講話ではよく耳にします。
負担に思ったり、日常の忙しさでなかなかできないと言った人に見直しのポイントをお伝えします。
見直すタイミング
見直すタイミングとして防災講話でオススメしているのは、
3月11日と11月9日です。
3月11日は東日本大震災があった日、11月9日は119番の日になっています。
これらの日は、防災の番組が増え、普段災害を意識していない人でも、メディアで見る機会が増えます。
また、ネットや店舗でも防災グッズの販売が増えるので、購入するにも探しやすい時期になります。
この時期を基準に見直して欲しいのですが、プラスで見直して欲しいのが梅雨時期の6月です。
梅雨時期で豪雨や台風といった水害が多く発生する時期なので、防災グッズだけではなく、側溝にゴミが溜まって、水が流れにくくなっていないか等といった、家の周りの環境もチェックしてください。
以前までは見直しを9月1日の防災の日をおすすめしてたよ。
でも、最近は夏が長くて、9月に冬の防災グッズの見直すには少し早いと感じてるから、119番の日をすすめてるよ。
夏用・冬用で入れ替えれるように準備しておこう
災害時、暑いか寒いかで避難グッズは変わります。
災害時はクーラーやエアコンが使えなくなるので、対策が必要になります。
夏であれば、肌着等の着替えやタオルが多く必要であったり、汗拭きシートや塩飴といったものも、必要になります。
冬であれば、使い捨てカイロ、保湿クリームが必要だったり、寒さ対策で衣類も多く必要になります。
これらを、一緒に防災バックに入れておくことは、容量的にも難しいですし、片方は使うことがないので、荷物になるだけです。
そのため、夏用、冬用で分けておくことをオススメします。
子供の衣類などは、すぐにサイズが変わるので、見直しの時期に合わせて、入れ替えを必ずしてください。
肌が弱い子供は、災害のストレスでさらに状態が悪化する可能性もあるよ。
下着や肌着は子供に合ったものを用意してあげてね。
夏・冬に必要な備えの詳細は別記事で説明します。
最後に
子育て世代の防災は、大人だけの避難と違い、必要なものが各家庭によって変わってきます。
あなたとあなたの大切な家族を守るために、いざという時に、本当に使えるものにしておく必要があります。
そのために、何が必要か把握し、日々成長していく子供にあわせて、中身も見直してください。
子育てでお金もかかってしまう時でもあるので、本当に必要なものを無理なく備えてください。
災害に負けないように、大切な人を守るために。
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