子供には元気に遊んで欲しいけど、ケガが心配…
家の中で遊ぶのもずっといつも見ておける時ばかりじゃないし、どういったことを注意すればいいのかな?
子供にケガはつきものです。
しかし、大きなケガや命に関わる可能性があるケガはしっかり防いでいかないといけません。
子供の行動は大人には理解しがい時もあります。
今回は子供のケガについて説明していきます。
- 家の中で子供のケガが起こる場所
- 家の中でどういったケガを子供がするか
- ケガをしない予防策
- ケガを防ぐパパママができること
- 子供がケガから学ぶこと
子供のケガはどこで起きる?家の中の危険な場所
最初に結論を言いますが、家の中全てに危険は潜んでいます。
基本的に小さなお子さんは目を離さないことが一番重要です。
とは言っても、四六時中気を張って子どもが怪我しないように見ておくことは不可能です。
目を離さずにいるのが理想だけど、家事もしなきゃいけないし、トイレに行くこともあるよね。
ケガを全て防ぐのは難しいけど、大きなケガしないように家に潜む危険をしっかり知っておいてね。
子供のケガの多くは家庭内で起こっている
まず最初に知っておいてもらいたいのは、子供のケガの約6割は、家庭内と道路・駐車場で起こっています。
特に低年齢の子供は家庭内でパパママも気をつけないといけないことを知っておいてください。
では家庭内において、どんなところでケガが起きているのでしょうか。
家庭内でのケガと起きやすい場所を知って予防しよう
- 挟む(各種ドア)
- 溺れる(浴槽)
- 落ちる(ベランダ)
- やけど・切る(台所)
- ぶつかる・食べる・ささる(リビング)
- ひっかける(カーテン)
1.挟む(各種ドア)
子供の指は小さく、挟まれると抜けなくなることがあります。
ドアのちょうつがい側、ドアノブ側、ドアと床の間と大人では、指が入らない場所でも入ってしまうことがあります。
ひどいものだと、指の切断にもなりかねないので注意が必要です。
ドア以外にも窓や折りたたみ式のクローゼットでも指が挟まれる事案は多数報告されているよ。
息子が1歳の時、少しの間だから大丈夫とお風呂の準備をしようと部屋を出てお風呂に向かうと、知らない間に後ろをついてきていて、ドアを閉めた時に指を挟んでしまっていた。指を抜くと皮が剥けて血が出ていました。
防止策
- ドアや窓に隙間防止や指挟み防止の事故防止グッズを使う
- ドアは風などで突然閉まる可能性があるので、ドアストッパーなどを使って閉まらないようにする。
- ドアや窓を開閉するときは、子供がいないことを確認し、勢いよく開閉しない。
- 子供にドアで遊ばせないように危険を説明しておく。
2.溺れる(浴槽)
溺れる事故の多くは入浴中の事故です。
他には浴槽、洗濯機、洗面器等に水をためていたことによって起こっています。
洗濯用にお湯を残している家庭もあるかもしれませんが、子供が小さいうちは十分注意するか、この時期は残り湯を使わないようにするのもいいでしょう。
溺水の事故は、入院が必要になるような事故であったり、命に関わることになる可能性も高いので、特に注意が必要です。
水の量が少ないからって油断しないでね。
膝の高さまで水があれば溺れる可能性はあるよ。
溺れるときは静かに溺れることも覚えておいてね!
2歳の娘と入浴中、母親が髪を洗うために、約1分ほど目を話している間に水没、気付くと顔面を水につけた状態で浮かんでいた。
防止策
- 大人が髪を洗うときは湯船から出しておく。
- 話せる年齢なら髪を洗っているときは歌を歌ったり、話しておいてもらう。
- 子供だけで入浴させない。
- お風呂のお湯は溜めておかない。
- 洗濯機にはチャイルドロックをかける
- お風呂にベビーゲートなどを設置し、1人では近づけないようにする。
3.落ちる(ベランダ・階段)
転落(落ちる)事故は、一瞬の間に起こります。
見守ることはもちろん大事ですが、見守っていてもすぐに近くにいないと助けることが困難です。
また、高いところばかりではなく、小さな子供は低い場所でも大きなケガになる可能性があります。
溺れるとともに、入院や命に関わることになる可能性が高いので、特に注意が必要です。
見守りは大切なんだけど、それ以上に落ちないように対策しておくことがとても重要だよ。
ベランダや階段が特に危ないけど、家具からの転落もあるので注意しよう。
1歳の息子が、目を話した隙に、ソファをよじ登り、窓から網戸を突き破って、3m下の芝生に網戸ごと転落。
ベビーゲートのロックを閉め忘れて、2階にいた2歳の娘が、階段から転落。
防止策
- ベランダには物を置かない。(室外機は手すりから60㎝以上離す)
- 窓や網戸を子供が開けれないように補助錠をつける
- 窓の近くにソファなど上がれる家具や物を置かない
- 網戸や手すりなどが壊れやすくなっていないか定期的にチェックする。
- 窓や網戸に寄りかかったり、窓の近くで遊ばないように普段から声をかける
- 階段に転落防止の柵をつける
- 転落防止の柵にはロックを忘れずかける
4.やけど・切る(台所)
やけどの多くは手や指といった比較的小さな事故が多いですが、中には顔面や頭部、体の広い範囲になるようなことで救急搬送されるケースがあります。
切る事故も手や指を負傷するものが多いですが、口の中に入れて切るような場合もあるので注意が必要です。
やけどでの救急搬送は0歳と1歳が多く、熱い液体(味噌汁やお茶)といったもの起こっています。
小さな子供の皮膚は薄く、重症化しやすいので、注意が必要です。
子供の手を切る事案は、日常的にかなり起こっています。
好奇心旺盛で危険だと認識ができずに、思わぬところでケガをしてしまいます。
危ないものは、手の届くところにおかず、収納するようにしてください。
気をつけても、なかなか防ぐのが難しい事故でもあるよ。
危ないことを認識できてないものもあるから、不用意に置いておかないようにね。
1歳の息子が、テーブルの上にあったインスタント味噌汁を倒してしまい、垂れてきた味噌汁でやけどした。
シンクの下に収納していたスライサーを2歳の娘が取り出して、刃を触ってしまい、指から出血した。
防止策
やけど
- 熱い物をテーブルや調理台に置くときは、手の届かないようにする。
- グリルは使用中も使用後も子供を近づかせない
- 炊飯器・電気ケトル・電気ポットなどの蒸気がでるものは触れない場所で使う
- 炊飯器は蓋が開かないようにする(チャイルドロック機能のある物を使う)
- 電源コードをひっぱたり、引っかからないように場所を配慮する。
切る
- 刃物を使用したら、すぐに片付ける
- 収納場所は開けられないようにチャイルドロックをつける
- はさみやカッターナイフは手の届かないところに置く
5.ぶつかる・食べる・ささる(リビング)
赤ちゃんの時は、自由に動けずにいても、ハイハイを始めたくらいから、一気に家の中での行動範囲が広がります。
遊んでると夢中で興奮して、ぶつかったり、転んだりといったことが増えます。
動けるようになり、なんにでも興味が出てきて、いろんなものを口にいれるようになります。
リビングにおいてあるものは、食べてはいけないものがほとんどのはず、それでも口に入れてしまうことが起きてしまいます。
また、自分で歯磨きとかもできるようになり、口に物を入れたまま歩いてしまうようなことも増えてくるでしょう。
まだ、危機管理能力が低い中で、口に長いものをいれて歩くことは、かなり危険な行為です。
これらの行為は見かけたら、すぐにやめるように声かけしていきましょう。
パパママも自分が真似されて困るような行為を絶対にしないようにしてね。
0歳の息子がよちよちとつかまり立ちをしていて、よろけて机の角におでこをぶつけた。
リビングのゴミ箱に捨てていた、乾燥剤を1歳の息子が食べてしまった。
歯磨きをくわえて歩いていたら、前にいたパパに気付かずにぶつかって歯磨きが喉にささった。
防止策
ぶつける
- 床の整理整頓をする
- 家具の角にはコーナークッションを取り付ける
食べる
- タバコは手の届くところにおかない
- ゴミ箱を早めに空にする
- 小さなものは整理して触れないようにしておく
ささる
- 歯磨きは座ってするように教える
- 長くて口に入れることができるものは置いておかない
- 喉をつかない歯ブラシを使う
6.ひっかける(カーテン)
カーテンそのもの自体が危険ではないのですが、カーテンの留めひもやブラインドやロールカーテンのひも部分に危険が潜んでいます。
首を引っ掛けてしまい、締まってしまったり、手や足が引っ掛かり、転倒してケガをしてしまうことがあります。
子供が亡くなるような事故も起きてます。
ひもで事故なんて起こるのと思って見過ごされがちなので気をつけてくださいね。
ロールカーテンのひもに足が引っかかり、転倒し頭部を負傷した。
防止策
- ひもがついている商品を買う時は、セーフティージョイント(一定の重さがかかるとつなぎ目が外れる装置)を買う
- ひもを子供が触れないように、クリップ等を使ってまとめておく。
- ひもが手の届かないところにあっても、ソファ等を登ってとることもあるので、近くに家具等を置かない。
子供がケガを防ぐためにパパママが家庭でできること
子供は大人のように危険予知能力が備わっていません。
好奇心が旺盛で、理解が未熟なのでパパママが危険を教えることは非常に大切です。
先回り子育ては、子供の自立心を妨げるとも言われていますが、命を守る先回りは行う必要があります。
何度言っても聞いてくれない、危ないことをして怒ってしまうことになるかもしれません。
しかし、だんだんできるようになってきます。
子供の特性に合わせて、適切な声かけを、継続的に行ってください。
最初は声をかけても、なかなかしてくれないけど、だんだん危険を知っていくよ。
声かけは否定的に行わずに、寄り添いながらケガしてほしくない思いを伝えていくようにしてね。
子供がケガをしない部屋作りをしよう
- 家具の角にはコーナーガード
- 家電のコードやケーブルは見えないところにまとめる
- 棚が倒れたり、物落ちない対策をとろう
- 引き出しには開かないようにストッパーをつける
などなど慎重にすぎると思うぐらい念入りにしてください。
大人とは違って子供には危険である場合が多い上に、大人が予想できないようなことをしてきます。
パパママは目を離さない。でもそうもいかない時のために安全に過ごせる環境を整えましょう。
子供がケガから学ぶこと
パパママとしては、子供にケガはしてほしくない気持ちでいっぱいだと思いますが、いつもいつもケガの注意をしていては子供の学ぶ機会を逃してしまいます。
ケガから得られる学びには下記のようなことがあります。
自己コントロール力
このくらいすると、このようなケガをしてしまうから、気をつけようと自己コントロール力を身につけます。
小さな時にこの経験をしている方が大きくなって無茶なことをしない可能性が高くなります。
大怪我になるようなことは親が教えることは大切です
しかし、小さいケガを自分で経験して考えることは何よりのケガ予防になります。
チャレンジ精神
前はケガしてしまったけど、今度はケガせずにできたと挑戦する気持ちも身に付きます。
これは子供の場合はどこまでも危険を冒してしまうリスクはあるので、パパママが制限していかないといかない場面もありますが、挑戦する気持ちはケガからも学ぶことができます。
思いやり
ケガは痛みを伴います、ケガをしたことがないから人の気持ちが分からないとは限りませんが、自分がケガをして痛かった経験で他の人がケガをした時に親身になってあげられることもあるでしょう。
他人の痛みを共感する思いやりの気持ちを身につける上でも小さなケガは子供の優しさの土台を作ることができます。
小さなケガは生きていく上で大切なことをたくさん学ぶことができるし、子供は柔軟でケガは軽く済んで、治りも早いから心配しすぎないようにね。
重要なことは大人が危険度をしっかり知っておいて、止めるときは止めるように見守ることが重要だよ。
最後に
子どもがケガをすると、なんで目を離すんだと言われます。
見守ることは大切なことですが、現実的にやることが多く、一瞬も目を離さないなんて不可能です。
また、ケガはほんの数秒で起こることもあるし、親の想像を超えてくることも頻繁にある中で、全くケガさせず育てられるわけがありません。
子供のケガは学びもあるので、ケガをしてしまうことは悪いことばかりではありません。
なにより重要なことは、命を失ったり、後遺症が残るようなおおきなケガを防ぐことです。
そのためには、どこが危険なのかを知り、そうならないように事故を防ぐ工夫こそが必要です。
安全な環境でこそいろんな挑戦もでき、言葉で伝えることも大切ですが、危険をとりのぞき、思いっきり遊べる環境を用意してあげてください。
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